ジョンソンとクレドと危機管理

ジョンソンというとミシシッピの方にロバートジョンソンというブルースマンがいまして、
そのロバジョンさんがデルタの悪魔と契約を・・・

Robert johnson

という話をしたいわけではありません。
今回も学校で学んだことをまとめてみようシリーズです。

今回の学び

・危機管理には「危機そのもの」への対応と「コミュニケーション」への対応がある。
・危機管理のコミュニケーションはその後の組織の評価に大きく関係する。
・その際にはステークホルダーを挙げ優先順位を明確にした対応が必要
・ジョンソン&ジョンソンはすごかった

今回のテーマはクライシスマネジメント、つまり危機管理です。

リスク管理と危機管理、何が違う?

ざっくりいうと

リスク管理=ヒヤリハット対策

危機管理=炎上対策

です。

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リスクは日々必ず発生しているもので、ある程度許容することも必要です。
虎穴にいらずんば虎子を得ずなんかは、リスク管理をある意味うまく表現しています。

一方危機=クライシスは現代的には炎上のことです。

リスクが大きな事故や事件につながり、深刻な影響をもたらすことになった状態ですね。
なお、危機は必ずしもリスク由来ではなく、もらい事故のような突発的なものもあります。

危機管理では菓子折りも大事

この危機管理、大きく2つの要素があります。

危機そのものへの対応コミュニケーションの対応です。

危機管理というとどうしても「安全確保」「被害の拡大の防止」などがクローズアップされます。
当然、これ以上事件事故が広がらないようにするのは、もっとも重要なことです。

しかし同じくらい重要なのがコミュニケーションの対応です。

これはたとえ話でとても腹落ちするのです。

あなたが友人の花瓶を落として壊したとします。

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さて、危機そのものへの対処はなんでしょう?
・・・そうです。弁償や代替品の確保などですね。

ではそれだけで全てが済むでしょうか?
弁償すれば友人はすぐにニコニコのいつもの状態になりますか?

ならないですよね。

そうです。真摯な謝罪、壊してしまったことの経緯説明、お詫びの気持ち、あと菓子折りなど、

コミュニケーションの対応が必要なんです。

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「人は起こしたことではなく、起こしたことにどう対応したかによって非難される」

いかに危機管理にコミュニケーションが重要かわかりますね。

危機管理の教科書 ジョンソン&ジョンソンのタイレノール事件

危機管理とコミュニケーションについては、教科書というべき事例があります。

ジョンソン&ジョンソンのタイレノール事件と言われるものです。

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アメリカで鎮痛薬として非常に有名なジョンソン&ジョンソンのタイレノールという薬があります。
日本で言えばバファリンみたいなものかと。
その薬を飲んだ方が3名なくなったという事件です。

流れを簡単に書くと

タイレノールを飲んだ人が3人亡くなる

新聞記者がが記事にするため、タイレノールの基礎情報を電話で質問

なんか怪しいと思った従業員が上司に相談(優秀すぎ!)

上司が新聞社デスクに聞き状況が発覚(事件自体を初めて把握)

休暇中の上司駆けつける

緊急連絡網で全社に告知

緊急役員会議
※ここまで半日※

新聞社が記事化

その日のうちに商品のリコールを発表
さらにタイレノールを飲まないでくださいキャンペーン開始(えー!!)
※キャンペーンはCEOが率先して実施(本気ですか?)

リコールした商品から毒物入りのものが発見される

外部犯による犯行と判明

混入されにくいパッケージ発表

ジョンソン&ジョンソン及びタイレノールの株が逆に爆上げになる

何がすごかったのか?

一連の流れの中で伝説なのは、リコール後の「タイレノール飲まないでキャンペーン」です。

この時点では原因が内部なのか外部なのか、責任の所在は誰にあるのかまだわからない中で、
リコールだけではなく、自社製品は危険だから飲まないでください!と
CEO自らやったわけです。

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その結果として毒物入りの製品を回収しており、
被害者を減らしたことは間違いありません。

これは普通の組織ではまずできません。

「うちも被害者だ!」となるのがほとんどでしょう。

危機に対して一般の想像を超えるところまで対処したこと、
それこそがジョンソン&ジョンソンの評価を大きく挙げました。

クレドというもの

なぜジョンソン&ジョンソンはそんな素晴らしい対応ができたのでしょう?

それは経営理念の元祖とも言えるジョンソン&ジョンソンの「クレド」にあります。

https://www.jnj.co.jp/group/credo/index.html

「クレド」は「我が信条」と訳され、ジョンソン&ジョンソンが企業として大事にする考えが
まとめられたものです。

この「クレド」は顧客・従業員・地域社会・株主の順に約束が書かれています。

つまり「クレド」があることで
ステークホルダーをすでに可視化しており、
その優先度も決められていたということです。

さらにジョンソン&ジョンソンはマスコミとの関係を大事にしていました。
それも「クレド」に挙げられたステークホルダーに伝えるためだと考えられます。

誰を大事にしなければならないか
どういう優先順位で考えるのか

それが組織で共有されていたことは、
危機管理においてとても大きな意味をもったはずです。

危機管理の5段階

危機管理には5つの段階があると言われています。

1前兆の発見
2準備/防止
3封じ込め・被害抑制
4回復
5学習

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ジョンソン&ジョンソンは見事にこの5段階をしっかりやりきりました。

前兆の発見〜準備/防止までは組織内のコミュニケーションが、
封じ込め/被害抑制からはメディアを含めたステークホルダーとの関係が、

それぞれ特に重要となります。

ステークホルダーの大事さを「クレド」で内面化していたジョンソン&ジョンソンが
よく対応できたことは必然と言っていいと思います。

まとめ

・危機管理には「危機そのもの」への対応と「コミュニケーション」への対応がある。
・危機管理のコミュニケーションはその後の組織の評価に大きく関係する。
・その際にはステークホルダーを挙げ優先順位を明確にした対応が必要
・ジョンソン&ジョンソンはすごかった

個人的にはジョンソン&ジョンソンってベビーパウダーのイメージでして、
こんな素晴らしい企業だということ、そして薬を出しているということも
知らなかったです。

危機管理は時間との勝負でもあります。
普段からいつでも真摯な姿勢で社会と向き合う姿勢でいないと、
危機が起こってから付け焼き刃で行うと大きな火事になりそうだと思いました。

今回は以上です!

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